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PAT METHENY / Dream Box Solo Tour @Blue Note Tokyo

artist PAT METHENY

REPORT

原田和典のBloggin' BLUE NOTE TOKYO

大反響を呼んでいるパット・メセニーのブルーノート東京ロングラン公演も、いよいよ後半戦です。ロン・カーター(ベース)、ジョー・ダイソン(ドラムス)とのトリオによるステージを28日に終え、30日からいよいよ6日間12セットに及ぶ"PAT METHENY Dream Box Solo Tour"の東京ヴァージョンが始まりました。約50年にわたるキャリアを誇るパットですが、ソロによるツアーは今回が初めてとのこと。初日のファースト・セットから、複数のエレクトリック・ギター、アコースティック・ギター、バリトン・ギター(ナイロン弦とスティール弦)、42弦のピカソ・ギター、ギター・シンセサイザー等を持ち替えながら、圧倒的にカラフルなプレイを届けてくれました。各楽器の音色のニュアンスや指使いも含めて、皆さんがギター好きであればあるほど、一瞬も見逃せない瞬間が続出すること間違いなしといえましょう。

開演間もなく、事前に収録されたパットのメッセージが、場内に流れます(日本語通訳つき)。これまで52点の作品を発表してきたこと、チャーリー・ヘイデンとのデュオ・アルバム『Beyond the Missouri Sky (Short Stories)』(邦題;ミズーリの空高く)制作によってアコースティック・ギター演奏に対する新しい視座を得たこと、いかに日本のファンが大切な存在であるか等が語られたあと、万雷の拍手を受けてパットが登場し、ワン&オンリーのギター世界、音楽世界へと導きます。レパートリーについては各セットで変動するかと思いますが、人気の高いオリジナル曲、偉大なるブラジル音楽家のナンバー、ヘイデン作のバラード、映画音楽、ナイロン弦のバリトン・ギター用に書かれた新曲(パットが"ニュー・サウンド"と紹介した通りの内容でした)などを届けるとともに、ノイジーなプレイも披露し、ステージの後半部ではまるで音のテーマパークに誘い込むようなパフォーマンスで場内をスタンディング・オベイション状態に持ち込みました。「予習をしてからライヴに臨もう」とお考えの方は、前述『ミズーリ』のほか、最新作『Dream Box』、さらに『What's It All About』、『One Quiet Night』あたりのアルバムが良きガイドになると思います。

皆様がお越しのステージでは、いったいどんな楽曲の数々がつま弾かれるのでしょうか。いくら期待しても期待しすぎることのない、最高峰のプレミアム・ソロ・パフォーマンスは2月4日まで、1日のブランクもなしに開催予定です。
(原田 2024 1.31)

Photo by Takuo Sato

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【LIVE INFORMATION】

PAT METHENY
Dream Box Solo Tour
2024 1.30 tue., 1.31 wed., 2.1 thu., 2.2 fri., 2.3 sat., 2.4 sun. ブルーノート東京
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